スペイン新幹線の乗車前検査について

 およそ20年前スペイン新幹線に乗ってMADRIDから南部に旅行したことが2度程ある。
 MADRID駅構内は植物園を思わせるようなゆったりとしたスペースがある一方ホーム中央にはX線装置による荷物および体検査が行われていた。
 南部セビリア駅の荷物一時置き場にもX線装置による検査後でないと預からないシステムを体験したことがある。

 これには大きな理由があった。スペイン北部にバスク独立過激派テロリストETAがスぺイン全土にテロ行為を展開していたための防衛策であった。

 我が国で2日前に新幹線内で殺人事件が発生した。2015年にもガソリンを持ち込み火災を起こし犠牲者1名を出している。これら事件後に報道されるのは監視カメラの充実であるがリアルタイムに対処可能なシステムなのか疑問である。

 輸送システムは輸送量と輸送力(列車数と本数)から決定される運転間隔の問題がある。都内での電車等は最短3分間(乗降時間を含む停車時間などから決定される)と言われて久しい。スペイン新幹線の当時の運転間隔は1時間程度ではなかったか、それに対し現在の新幹線の運転間隔は15分程度か?この時の停車時間は1分程度であろう?
 かけこみ乗車も可能な新幹線の利便性と安全性は相反するもので航空機のように出発30分前には荷物検査も終了して列車を待つようなシステムを確立しなければ思いもよらない事故や事件が発生するかも知れない。2020年オリンピックをも考えるなら待ったなしである。