徳勝龍の相撲スタイルを変えた助言

 今日の17時過ぎからは初場所の優勝者が決定する。
 正代が負ければその時点で徳勝龍の優勝が決定し、勝てば貴景勝と徳勝龍の対戦まで待たなくてはならない。連日の徳勝龍の土俵際の逆転は押し相撲より四つ相撲を連想させる相撲スタイルである。腹の出た体形に何故器用なひねりや突き落としが飛び出すのか疑問に思うがそれには曰くがあった。

今朝のネットから
出羽海一門北の湖部屋に移籍。そこで北の湖親方から突然、
「おまえは四つ相撲だな」と言われた。

 押し相撲を身上としていた徳勝龍は、理解できずにキョトン。すると北の湖は「四つ、左四つだよ」と言葉を続け、本格的にスタイルを変更せざるを得なくなった。

 一見、むちゃぶりかと思いきや、これが慧眼も慧眼だった。
 四つ相撲を覚えるやメキメキと成長し、11年11月場所で十両に昇進。12年4月に木瀬部屋の閉鎖処分が解除され、元の部屋に戻った後も四つ相撲を磨き続け、13年7月場所には新入幕を果たした。

 角界では「押し相撲にこだわっていたら十両には上がれても、幕内まで行けたかどうか」ともっぱら。今でも徳勝龍は大横綱の眼力に感謝しているという。

 ここ数年は十両暮らしも多くなってきたが、それでもパワーと器用さは健在。故郷・奈良県の思いも背負っている。奈良は相撲の発祥の地。町おこしにも活用されている一方で、同県出身の横綱大関はおらず、戦後は三役に出世した力士もいない。徳勝龍は現役では奈良県出身唯一の関取として、マスコットキャラクター「せんとくん」の化粧まわしを預けられている。

 徳勝龍は近大卒業の正代の5級先輩の33歳。奈良県出身で優勝すれば県初となる。
 相撲生涯何度もない経験、幕尻から優勝した過去の力士は八百長問題で相撲界を去った貴闘力以来の20年ぶりの快挙となるらしい。
 何故この記事に拘るのかと言えば自分の漢字能力の問題。

   これが慧眼も慧眼だった。
   これが読めなくて辞書をひいてケイガン(物事をよく見抜く優れた眼力、鋭い洞察力)とある。恥ずかしながら正直を言う。

  頑張って下さい徳勝龍。今場所よく頑張ったのは炎鵬も挙げられる。