鉄道開通150年を迎えた。

 昨日10月14日は日本で鉄道開通150年の記念すべき日であった。

明治5年に新橋から横浜間約30kmを明治天皇をはじめとする明治政府の要人をのせて走行した日であった。

 今は時速300㎞を超える新幹線をはじめ全国津々浦々に鉄道網がめぐらされその営業収益をめぐって廃線が議論されている。

 私個人のことを言えば約55年前に地元の企業に就職し鉄道車両の仕事におよそ30年従事してきた。今で言う鉄道マニア・ファンなど全く存在せず、JRは国鉄と呼ばれていた。

 その時代会社ではディーゼル機関車(DD13,DD51,DE10)や電気機関車ED75,EF60)等の機関車の生産が全てで電車などは一部私鉄を覘いて全く制作されていなかった。

 この電車が後の新幹線車両となって車両メーカーの明暗をわけることになった。

 その時代は客車や貨物車をけん引する機関車が主流で車輪と鉄道の摩擦力により何両の貨車・貨物車がけん引されるかで輸送効率があらわされていた。そのためレール側は機関車の重量を支持するため強固な構造が必要となった。

 一方各車両に動力を分配することで車両の軽量化がはかられる電車が主流となった。新幹線もその例にもれず軽量・高速化がはかられ現在の姿に変貌した。

 現在の鉄道マニアはもくもくと黒煙をはいて馬力一杯貨車や客車をけん引する姿が人々の心打つものになっていく。

 車輪とレールの摩擦係数(粘着係数)には超高速化等に限界があり車輪と鉄道に代わるゴムタイヤと路面の構成に変化していったのが、新橋駅を起点とするユリカモメなどの新交通やモノレールの営業路線も増えていった。低振動や低騒音をはかるためでもある。

 鉄道車両に興味のないかたに幾ら文をつらねても退屈な話である。

 これら鉄道車両の技術的発展により我々は日常生活を便利に且安価に利用する恩恵を受けていることに感謝をしたい。