空港ピアノ

 外国の国際空港に置かれたピアノを演奏される方達を定点録画したテレビ番組をよく目にすることがある。空港の待合室でピアノ演奏者に自由に楽しむためと待合室のお客の退屈を紛らわすためのものらしい。

 国際空港は他国から他国への移動者で待合室は溢れており、ピアノに自信のあるお客が演奏を披露して次々に交代していく。プロの演奏家やピアノ教室の教師、学生その他さまざまなピアノ愛好家が得意な曲を演奏する。
 練習もしないで楽譜も見ないでいきなり曲を奏でる。
 良い演奏には自然とピアノの周りに人だかりができ演奏後にはカメラに向かい職業やどこに行くのかや現在の心境を言葉少なに語って行く。日本の空港にはこんなシステムがあるのかどうか知らないがあくせくと動きまわる我々には縁遠い話なのかも知れないが。
   これらをテレビで圧縮して放送は楽しみである。

 国際空港を利用する(特にヨーロッパでは)旅行客は皆裕福な生活に思える。学生は別でお金のない事が特権で勇気と冒険心がそれらを覆している。
 若くもなく裕福な生活者でもない身でスペインと日本の国際空港を何度往復したことかと回想する。

 さて話は変わるがピアノや楽器演奏など指を細かに動かしておれば認知症にはならないと言われているがそうでもないらしい。
 妻は認知症介護施設で働いて毎日多くの利用者と接してきた。
 入所当時はまだ元気であった人がみるみるうちに認知症の症状をあらわして行くらしい。その理由の一つは動かないことだそうで、認知症だから歩けなくなるのか歩けなくなるから認知が進むのかは解らないが確かに相関関係はあると言う。
 ピアノを弾いて指を動かすピアニストや画家に認知症患者は多いとも言われている。
 下手なブログを書いて毎日脳に刺激を与えることも効果があるのかも知れないが。