午前中の病院風景

 今日9月25日は糖尿病の定期検査の日。

 1時間待って2分の診察を終える。
 Hba1cの値は6.8、先月は6.9で医師の診断は極めて良好なりだそうだ。
 高齢者は7.0をきれば言う事はないらしく、医師のご機嫌はすこぶる良い。この値の良し悪しで何故医師の機嫌が変化するのか解らないが。
 先月は特に食べ物(量と質)に気をつけたことはない。いつも通りの食事で夏・秋特有のアイスクリームと糖度の高い葡萄の採り過ぎが気になっていたので検査結果は想定はずれであった。

 待合室の隣席で新聞の切り抜き「天声人語」を読む上品な自分より年寄りの男性を見る。おそらくこの方は昔教員を長く勤められたのではと思っていると、前の席に若い女性が座り又後からマスクをした女性がその隣に座った。
 どうやら母娘らしいがどちらが母親なのか解らない。
 最近の中年の女性は髪型から服装にかけ「若みえ」スタイルがありどちらが母親で娘かよく解らない。両者ともスニーカーを履いており片方はソックスなしの素足で履いているのを見る、こちらが娘さんだと結論づけた。そう思うと全てが合点いったような気がした。
 この時間帯は皆高齢者で男性・女性半々の割合。若い人は仕事に行って高齢者ばかりが待合室の席を埋める。男性の頭はほとんど白髪か禿げの状態で自分もそうである。禿げに白髪はまあバランスが良いが私みたいに黒髪に禿げは何故かカラーコントラストが悪い。若い頃は毛髪の量が多くしかも固い髪質で寝ぐせが右・左とはねていて理容院の親父に髪をすいてほしいと願っていたが、いつの間にかすく程髪はありませんと言われそして禿げの面積が河童のお皿のように広がっていった。前髪はまだ残っているので自分自信禿げだと気が付かない時間が多い。しかし理容院で仕上げの最後に後ろ鏡で「これでよろしいか」と念を入れられると唖然としてしまう。
 自分の父親は67歳でなくなったが毛髪は充分過ぎるほどあり、遺伝だと思っていたがまったくの裏切りであった。病院の待合室の男性の9割が白髪の老人で私同様今日も医療費を計上している。