歌唱王2021年優勝決定戦を見て

 昨夜7時から歌唱王2021を争う民放歌番組を見た。

 全国1万7015人の中から20人が勝ち残り決勝大会に進んだ。

 小学校5年生から40代の主婦までが勝ち残り美声を聞いた。

 結果高校3年生の女性が30歳のお坊さんを破って栄冠を手にした。

 20人の歌を2時間にわたり聞いて思う事はただ歌が上手いだけではここまで勝ち残れないだろう。歌の上手い人はいくらでもいるはず。ただここまで勝ち残る人達に言うのは酷な話であるが。

 歌は最も早く短期間に人の心を揺さぶることが出来る芸術である。

 芸術と名がつけば結構幅広いもので何かを発表するのであれば平均的な他人より優れていても他人の心を揺るがすことはできないと素人耳や素人目にはそう映る。

 何を他人に訴えようかその筋がきが明確でそれに沿った技術が肉付けされて初めて上記の条件を満足するのかも知れない。

 自分は絵を描き楽器を演奏しているが、他人様の心を揺さぶるような訴えるという心根で絵を描いたり演奏したりはしない。ただ自分を慰めるための所業でしかない。

 ところが絵のコンクールなどへ出品するとその心を失い入選とか入賞を夢見がちである。多分その気持ちを持ち続けなければ作品などの成就達成はできないのも事実であろう。

 昨夜の歌唱王決定戦は高校3年生の見事なまでの表現力を歌声にし入賞・優勝などの考えは微塵もなく歌い終えたと聞けた。