司馬遼太郎の街道を行く(肥薩の道)

 昨夜NHKBS放送司馬遼太郎の街道を行く(肥薩の道)を1時間番組でやっていた。

 ナレーター兼出演者は吉川晃司氏であった。

 肥薩の道とは肥後(現在の熊本)と薩摩(現在の鹿児島)を繋ぐ道である。

 薩摩は関ケ原の合戦で西軍が破れ少数の騎馬で破れかぶれにて家康の本陣を突破して薩摩に帰陣した。それ以降江戸幕府に対して鎖国的な体制と独立した文化を江戸後期まで培ってきたとある。 

 それ以前からも薩摩に対し秀吉の時代から目を光らせてきたのが加藤清正が築城した肥後(熊本城)であった。肥薩の道とはここから薩摩への道である。

 明治維新西郷隆盛中央政府に反旗を翻したのも熊本であるが田原坂は越すことが出来ず鹿児島の城山まで帰り自刃した。これ以降政府の体制派に武力で反対することは歴史上なくなったと結語していた。

  昨年夏ある手術を行ったがコロナの院内感染で自宅に留め置かれた頃司馬遼太郎の「世に棲む日々」吉田松陰高杉晋作を描いたものだった。司馬遼太郎作品を多く読んできたがこれが最後だったと思い返している。街道を行くの中にスペインのバスク地方まで書かれスペイン出発までにその歴史を読んだことがあるが素晴らしい作家だと思う。