きれる老人

 少し前、「暴走老人」と言う本を読んだことがある。
 暴走とは車の運転ではなく精神的にきれるの意味である。その暴走の最もよく起こる場所は病院だと書かれ、暴力も振るわれる医師や看護師はざらだと続けられていた。
これらに対し被害を受ける側は訴えることはしないらしい。病院の看板に傷がつくことを恐れての事らしいが。
 何故老人はきれるのかの原因は待たされる時間の問題と書かれていたと思う。
 老人の時間の概念と一般では少しずれがあるのかも知れない。私もよく病院に行くが予約制であっても2~3時間待って1~2分で診察が終わるのは腹立たしい。
 理容院でも予約制なしと言われていたのに後から来た客に先を越されると即座にその場を去る。一言文句は言うが2度とその店に行こうとは思わない。
 「暴走老人」の本を読む前後の事であるが初めての病院で受付嬢の対応が悪く数回あっちへ行けとか、こっちへ行けとか間違った指示をするので「ええ加減にしろ」と声を荒げた事がある。立場の弱いしかも女性に対して発してしまった。
 「暴走老人」の本には切れる前に1から6まで数えることと書かれていた。それは結構長い時間できれる事を忘れてしまうだろう。

 まずい事にその後同じ病院でその受付嬢に色々と質問やら相談をする。
 はじめ私の顔を見るといやな反応が見てとれたが、何人の受付嬢がいようとその娘さんを選んで相談をしている。