冤罪事件を起こした関係者の罪は問われないのか

 10月15日深夜テレビで逆転無罪となるべき冤罪事件をとりあげた番組を見た。法治国家である我が国で、こんな事が起こっても良いのかと怒りと恐れを感じた。

 事件は1984滋賀県蒲生群日野町で起こった殺人事件である。(詳しくは日野町事件で検索方)200年無期懲役確定、再審請求も棄却、高裁に抗告するも2011年広島刑務所で病死。父親死亡後家族は第2次再審請求を起こす。この時証拠として取り上げられた写真とネガが弁護士側に初めて開示され加害者しか知りえない場所の写真の順序を逆にしていた事が判明(証拠ねつ造)及び事件当夜酒席に参加していた仲間達がアリバイを拒否した証言捏造の二つの事が判明した。2018年7月11日大津地裁が再審開始を認める決定をした。

 本事件は物的証拠はなく警察から脅迫され自白を強要されたと終始一貫して無実を訴えたがその甲斐なく刑務所で病死した。テレビは続けて訴える。普通、家族はここまでで再審の訴えを終わるが、家族と弁護団は新しい証拠を提出して再審開始を勝ち取った。警察が裁判で提出した証拠の開示は最後までなかった。それは捏造の上の証拠なので開示が出来るわけがない。

 刑務所生活で死をとげた本人及び殺人者の父や夫を持つ家族の控訴中の世間からの冷たい目にさらされながら30年間の生活は予想もつかない。
 無罪確定後に当時の警察関係者および裁判所関係者や証拠捏造をした酒席の仲間達はこの冤罪事件の責任をどう取るのだろうか?
 せめて関係者の名前を公開しなければ家族や本人の無念は晴れないでであろう。