尾身会長の政府への提言を矮小化してもよいのか

。尾身会長は国会で「本来はパンデミックのなかで開催するということが普通でない」「開催するのであれば、政府もオリンピック委員会も厳しい責任を果たすべき」といい、さらにこう続けた。 「何のためにやるのか、しっかりと明言するのが重要」 そして尾身会長は、“大会を開いた場合の感染リスクなどについて提言を示す”とも明らかにした。 昨年7月、分科会のトップに就任した尾身会長。それから1年近くもの間、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため政府とともに奔走してきた。そんな尾身会長による異例の“苦言”。

 しかし、田村大臣は意に介さなかったようだ。 毎日新聞によると尾身会長が提言することに対し、田村大臣は「参考にするものは取り入れていくが、自主的な研究の成果の発表だと受け止める」とコメント。さらに「自主的にいろんなことをおっしゃっている。参考にさせていただくものがあれば、政府の中に取り入れていくことはある」と話したという。 尾身会長の提言を“自主的な研究成果の発表”とする田村大臣。しかし感染症のエキスパートによる意見をそうして矮小化してスルーしようとすることは、はたして厚生労働大臣としてふさわしい言動だろうか? ネットでは田村大臣の発言に対し、非難が相次いでいる。

 この記事から読み取れるものは五輪は安全・安心に行われるものなのでいらぬ事は言うな。

 国民は五輪開始前に十分な準備と施策を打って行われるものと思っている。もし尾身会長の言われる提言をすべて網羅されているのなら国民は何も言うことはない。尾身会長は今迄になんども同じ意味の発言をされてきているが政府側から具体的なことが説明されていない。この状況にたって尾身会長が今回の発言をされたと思っている。

 主催者は何を尺度にオリンピックを開始し何が守れなかったらオリンピックを中止するのかを明言しなければならない。

 厚労省の研究は自主的ではないのであろう。

 おそらく梨の飛礫のようにオリンピックは開催されていくのだろう。それに対して尾身発言はブレーキをかける意味があるのではないか?何も起こらなければそれに越したことはないが。前にも後ろにも動けなくなっては世界の恥さらしになる恐れはないのだろうか?