侍JAPANプレミア12優勝の陰に

 昨年末の侍JAPANの第2回プレミア12優勝の監督・稲葉篤紀密着取材を見た。
監督経験のない稲葉に侍JAPAN監督の任命に多くの反対意見もあったがその中で稲葉JAPANは船出した。
 まだリーグ戦真っ最中の中誰が侍JAPANまで気が回るだろう?
 個人一人で昨年の春季キャンプを巡りながら候補者の選定からスタートした年であった。今年もまた同じことの繰り返しだが、今年は東京オリンピック、スタッフの数を増やしても良いのでなかろうか?
  プレミア12のオープニングの最後の敵情視察でさえ一人の姿をカメラは捉えていた。今年は他国まで出向き有力な選手の状態を的確につかむスタッフがほしい。個人では限界がある。
 プレミアが始まる前に野村氏は「監督経験のない稲葉は無理で期待はしていない」とテレビカメラの前で苦言を呈していたが優勝後はどう言葉を変じたのか聞いてみたい。きっと「まぐれだ」ぐらいにしか言わないのだろう。

 稲葉監督のチーム掌握法には亡き星野監督のように皆の前で失敗した選手を罵倒する方法を用いていない。あくまで個人と個人とのコミュニケーションをとる方法が稲葉自身の方法である事を悟る。彼の性格であろう。
 今回のプレミアでは投手の中心的存在の千賀が不調を訴え脱落、秋山が死球骨折で脱落した。その中で坂本隼人を臨時招集したが不調に陥りチャンスに代打を送った。当然の措置ではあるがその後で隼人に接近しフォローしている。その次の試合に隼人は立ち直った。

 今回の試合で思わぬ選手脱落や不調に陥る選手達を経験した。オリンピックを前に良い経験だと思う。しかも今度はオリンピックである。プロ・アマ問わず皆が出場したいと名乗りを揚げることになるだろう。稲葉篤紀を支えるスタッフも増やし万全の準備でオリンピックを迎えてほしい。