東京・千葉から帰って(その1)

 11月5日19時広島空港に強いショックと共に着陸した。操縦士が素人であったのか、眠りから飛び起きた。
 11月3日から3日間の東京・千葉の旅行は終わった。感想は田舎者の爺が都会に行くのは精神的・肉体的に結構疲れるものである。
 最初の日は東京ビッグサイトで開催中のGMTOF(国際工作機械見本市)に、はるばるスペインから来日した友人と会うため「新橋ゆりかもめ駅」17時の約束であった。
 少し時間があるので、話題の豊洲市場で昼食をと思っていたが、土・日は休みと知った。それで「ゆりかもめ」に乗り路線を一周する。
 新橋駅を出ると景観美あふれるオフィス街上空を通過する。
 昔を思いだす。丸の内にあった本社に半年ばかり勤務したことがあったが、外観と異なり格差社会の凝縮されたような職場の雰囲気を好きにはなれなかった。この辺りに勤める会社員はどうなのか?私のように偏屈な考えを持つ人はいないのか?
 6年ぶりに会うスペイン人(40歳過ぎ)はすでに社長に就任していた。会社経営の悩みに加え、歯科女医を妻に持つため子供2人の世話で妻とはけんかの多い日が続くと愚痴をこぼす。スペインに1ヶ月程度の長期滞在を勧めて(住まいは1軒屋を持っているため心配ない)くれるが、あちこちに病気を持つ身には旅行を含め海外生活はもう終わった気ようながする。
 6年前の彼らの広島への新婚旅行の思い出は大切なものらしく、子供がもう少し大きくなったら必ず家族で広島に来ると言っていた。かってスペインで勤めていた会社の知人たちが定年退職で完全に世代交代が行われていることも知った。
 何度か日本に出張で来ているのか日本語が上手いと感じた。日本人と話す調子で彼と会話が続く。
 私のために用意してくれた土産を受け取るため日暮里のアパホテルに寄り、ホテルのある津田沼に向かった。(続く)