日本シリーズ終了後、カープ丸選手のFA

1.日本シリーズを終わって

  日本シリーズ中継を全て見たわけではないが、カープは完敗であった。
  ド素人の感想は一つに投手力の差を挙げたい。
 SBの投手は殆どが150kmを超える球威のある球を投げるのにカープの投手は数える
 ほどの投手しかいない。球威不足を自覚するが故に四球が増えるスパイラルが繰り返
 される。
  とくに野村投手のような140km程度の速度でコントロールが思いのままにならぬな
 ら並みのピッチャーとしか言いようがない。打たれて当然であろう。
  日本シリーズにかかわらず、リーグ戦でも同じである。昨年のような勝星が挙げら
 れなかったのはコントロールの悪さによるものと野次馬は見る。
  例外に岡田投手がいるが、SBの投手層の厚さに脱帽する。
  打撃陣が打てるか否かは相手投手との相対的な力関係にある。
  来季4連覇の鍵は投手力の整備のみにかかっている。
 その次に挙げられるのは短期決戦の采配不足だろう。
 昨年のベイスター戦の失敗から監督は早く動き過ぎたきらいがある。
 第5戦の9回だったと思えるが、フランスア(3回マタギ)が四球を出した後、すぐさま打者柳田に中崎を送り出した。そしてホームランを打たれた。リーグ戦後半にあれほど信頼をして助けられたフランスアを見限った。しかも左打者にである。中崎のコントールはあまり良くはない。
 シーズンでいつもアウトコースで勝負するのにインコースに絶好球を投げ込んだ。NHKの解説者小早川氏も言っていたが、せめてもう一人フランスアに投げさせても良かったのではないだろうか。

 来シーズンは打倒カープセリーグ5球団が向かってくる中、4連覇は簡単にはいかない。FSとか日本シリーズの戦いには監督代行をたてて戦わなければ相手がどこであれ勝てない気がする。
 6連続盗塁失敗は最も恥ずべき事を繰り返している。足技ならヒッテンドランもあるし、スクイズもしない。作戦面でも工藤監督の方が一枚も2枚も上であった。緒方監督には短期決戦の引き出しが不足している。

2.カープ丸選手のFAについて

 FA権取得は選手個人の努力の結果なのでまずはオメデトウを申し上げる。
 FA金額、巨人25憶円、ロッテ20憶円、カープ出来高含む)17憶円と移籍金に大きな差が生じるの各球団の台所事情で仕方がないところであろう。
 今までカープは巨人にどれほど苦汁をなめさせられて来たのだろうか?
 球界の盟主と言われる巨人は毎年高額な移籍金を提示し選手をかっさらて行く。
 その結果はかんばしくなく、今年も丸・炭谷選手取りがマスコミ市場を賑せている。 元カープの北別府投手がいみじくも語った言葉の中に丸を育てたのはカープだ。
 取られた球団には人的保証・金銭的補償が支払われるが、新しく育成保証金を設け移籍金の3分の1程度が支払われてはどうか?
 それでその次のFA選手の移籍金の底上げに使えば対等な勝負が出来る。現在のプロ野球界は盟主の都合の良いように出来ている気がする。
 本来なら菅野投手は海外ポスティン・システムを利用してMLGで活躍しててもおかしくない選手であろう。リーグ優勝せんがために保留し他球団からエースや主力打者を毎年FAで1本釣りしても優勝できないのは何故か考えるべきだと思う。
  巨人・大鵬・卵焼きの時代はとっくに過ぎ去った。