私の腰痛放浪記 夏樹静子を読書を終えて

 自分が夏樹静子氏を意識し始めたのは「警部補 佃次郎」の作家が夏樹静子さんだと知ってからのことである。

 テレビドラマ「佃次郎」の主演西郷輝彦氏がお亡くなりになってまだ日が浅いうちのこと。このドラマは西郷輝彦さんにぴったりのあたり役であったと思っている。

 このドラマは昔の作品であるが最近BSでの再放送をよく見ていた。

 夏樹静子さんをよく知らないのでまだ存命中かどうかも知らないでいた。

 それで何か氏の本を読んでみたくなりAMAZONの中古本「私の腰痛放浪記」を安く購入して読んだ。

 氏は1938年生まれで2016年77歳で没しておられる。

 腰痛放浪記は氏が55歳から58歳までの実体験を述べられていて読むのも苦しくなる程の腰痛状況が読者に伝わってくる。

 実は私もヘルニア等3度の手術を行っておりとても他人事には思えず本を読ませてもらった。夏樹静子さんは一度も手術をすることもなく、と言うよりは手術をして改善するような部位はなかった。

 多くの医師や大学教授達に診察してもらっても原因は解らず、最後に心因説により絶食を12日間行うことでようやく長いトンネルを抜け出したと書かれている。

 当時売れっ子作家夏樹静子を休筆することで病から脱することが出来たと結語されている。我々凡人には経験が出来ない事である。